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仮名手本忠臣蔵九段目・山科閑居 — あらすじ・見どころ・登場人物

演目ガイド

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仮名手本忠臣蔵九段目・山科閑居

仮名手本忠臣蔵九段目・山科閑居

📝 作品情報

作者竹田出雲/三好松洛/並木千柳
初演1748年(寛延元年)8月 大坂・竹本座
種別時代物
上演時間約90分
原作仮名手本忠臣蔵

📖 あらすじ

仇討ちを前に、親と子、夫と妻がそれぞれの覚悟を示す静かなクライマックスです。舞台は雪の朝の山科。主君の仇討ちを期し、隠棲生活を送る大星由良之助のもとへ、加古川本蔵の妻・戸無瀬と娘・小浪が訪ねてきます。小浪は由良之助の息子・力弥の許婚ですが、主君・判官の切腹と家の断絶によって、その縁組は宙に浮いたままになっていました。本蔵は判官切腹の遠因となった人物であり、その妻子の来訪に対し、由良之助の妻・お石は強く反発し、嫁入りを拒みます。戸無瀬と小浪は覚悟を示し、やがて虚無僧の姿で現れた本蔵は、自らの命を差し出す決意を明かします。由良之助はその真意を見抜き、力弥と小浪の祝言を許します。本蔵は最後に師直屋敷の図面を託し、討入りへの道筋が明確に示されます。

🌟 みどころ

この段の魅力は、人の覚悟と真心が静かに浮かび上がる点にあります。雪に包まれた山科の閑居という設定が、登場人物たちの緊張と葛藤を際立たせ、静かな会話の一つ一つに重みを与えます。とりわけ、本蔵が虚無僧姿で現れ、命を捨てる覚悟を示す場面は、この段の核心です。その行動によって、対立していた縁組が許され、物語が大きく転換していきます。終盤、屋敷図面が託されることで、物語が一気に討入りへと収束していく構成も分かりやすく、忠臣蔵全体の流れの中で重要な節目となる段です。

🎭 登場人物

大星由良之助
大星由良之助
おおぼしゆらのすけ
この物語の真の主役! モデルは「大石内蔵助(おおいしくらのすけ)」。

四段目では主君・塩冶判官の切腹に駆けつけ、無念の遺志を受け継いで仇討ちを決意するリーダーです。

でも、敵(師直)を油断させるために、七段目ではわざと祇園で遊んだり、酔っ払ったりして「ダメな浪人」を演じるんだ。

心の中に熱い忠義と決意を秘めながら、誰にも本心を明かさず孤独に耐える姿は、まさに「男の中の男」!

渋くてかっこいい、歌舞伎屈指の大役です。

お石
お石
おいし
大星由良之助の奥さんで、力弥のお母さん。

九段目で、夫の仇討ち計画を支える「武家の妻」として登場します。

息子の許嫁・小浪とその母・戸無瀬が訪ねてきた時、夫の大事を守るために冷たくあしらうけれど、最後には二人を受け入れる。

* \*「強さと優しさ」\*\*を兼ね備えた、リーダーの妻にふさわしい立派な女性です。

大星力弥
大星力弥
おおぼしりきや
大星由良之助とお石の長男で、塩冶判官に小姓として仕える若武者です。判官の切腹にも立ち会い、亡骸を菩提寺へ送る一行にも加わるのです。

浪人になった後は、父とともに山科に移って、仇討ちの機会をうかがいます。加古川本蔵の娘・小浪とは許嫁の間柄で、段が進むほど「若さ」「覚悟」「家の重さ」が少しずつ濃くなっていくのも見どころです。

加古川本蔵
加古川本蔵
かこがわほんぞう
桃井若狭之助(もものいわかさのすけ)の家老で、高師直(こうのもろのお)との諍いを知って、三段目では賄賂(わいろ)でその場を収めようとする「世の中を知っている大人」の武士です。

でも松の間の刃傷の時、判官が師直を討ちもらすきっかけを作った人物でもあるため、客観的に見れば“恨みの筋”が立ってしまう――そこが九段目の怖さなのです。

そして九段目の本蔵はここからが本番。自分の命を差し出す覚悟と引き換えに、娘・小浪を力弥と結婚させたい――本蔵の「親心」と「武士の算段」がぶつかるところが、この幕の最大級の熱さです。

戸無瀬
戸無瀬
となせ
加古川本蔵(かこがわほんぞう)の後妻で、小浪の義理の母です。血のつながりはない、だからこそ小浪の恋心を叶えてやりたい――その思いが強い、芯のある女性なのです。

九段目では、雪の中を山科へ訪ねてきて、武家の女としての覚悟と、母としての情の両方で舞台を引っ張る重要人物です。

小浪
小浪
こなみ
加古川本蔵の娘で、大星力弥(りきや)の許嫁です。主君の一大事で縁談が揺らぐ中でも、力弥への想いを一途に貫いて、戸無瀬と一緒に山科へ向かうのです。

九段目は「大人たちの戦い」が濃い幕ですが、その中で小浪の若い恋心が、舞台に切なさと清らかさを入れてくれる。白無垢の印象も含めて、儚い美しさが際立つ存在です。

✍️ 執筆: けらのすけ
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