📖 あらすじ
醤油屋の奉公人・徳兵衛と、堂島新地の遊女・お初は深く愛し合っています。しかし、徳兵衛の叔父は彼を自分の姪と結婚させようとし、徳兵衛の実家の継母は、徳兵衛に知らせずにこれを承諾し、持参金銀二貫目(約240万円)を受け取ってしまっていました。
徳兵衛は結婚を拒み、持参金を返そうとしますが、友人の九平次に「数日だけ貸してほしい」と泣きつかれ、善意で金を貸してしまいます。ところが、九平次は金を返すどころか「徳兵衛に騙し取られた」と偽りの罪を着せ、大衆の面前で徳兵衛を打ち据えます。
徳兵衛は結婚を拒み、持参金を返そうとしますが、友人の九平次に「数日だけ貸してほしい」と泣きつかれ、善意で金を貸してしまいます。ところが、九平次は金を返すどころか「徳兵衛に騙し取られた」と偽りの罪を着せ、大衆の面前で徳兵衛を打ち据えます。
生玉で別れたまま徳兵衛の身を案じていたお初は、天満屋の門口に立つ傷だらけの徳兵衛を見つけ、ひそかに店の縁の下に忍ばせます。そこへ酔った九平次がやってきて、徳兵衛の悪口を散々並べ立てます。怒りに震える徳兵衛を、お初は必死で足で押しとどめ、九平次に向かって「徳さまは死なねばならぬ。死ぬる覚悟が聞きたい」と言いながら、縁の下の徳兵衛に足で心中の覚悟を問いかけます。徳兵衛は、お初の足を刃物のように自らの喉に当てて同意を示しました。
夜も更けて皆が寝静まった後、お初と徳兵衛は天満屋を抜け出し、曽根崎の「天神の森」へと向かいます。
二人が去った後、油屋から知らせが入り、印判を偽った九平次の悪だくみが露見して徳兵衛の無実が明らかになります。徳兵衛を心配して天満屋に来ていた久右衛門も、実は二人を添わせる心だったと明かし、門口に立ち「死ぬなよ」と叫びますが、すでに時は遅く、二人はあの世で結ばれることを信じて命を絶つのでした。