📖 あらすじ
足利館での饗応を前に、加古川本蔵が訪れます。もともと若狭之助と対立していた高師直でしたが、本蔵から進物を受け取ると、若狭之助に対して丁寧な対応に変わります。
一方、塩冶判官に対しては、師直の憂さ晴らしの矛先が向かいます。妻の顔世御前からの返歌の件もあって、判官への侮辱は執拗なものとなります。堪えきれなくなった判官は、ついに殿中で刀を抜き、師直に斬りかかります。
本蔵が判官を抱き止めたため師直は討ち漏らされますが、刃傷沙汰は決定的なものとなりました。
演目ガイド
仮名手本忠臣蔵三段目・足利館門前進物/松の間刃傷
| 作者 | 竹田出雲/三好松洛/並木千柳 |
|---|---|
| 初演 | 1748年(寛延元年)8月 大坂・竹本座 |
| 種別 | 時代物 |
| 上演時間 | 約45分 |
| 原作 | 仮名手本忠臣蔵 |
高師直に執拗に嫌がらせを受け、殿中で刃傷に及んでしまうんだ(三段目)。殿中での刃傷は重罪であり、即日切腹を命じられる。
切腹の場面では、家老の由良之助に「我が無念を晴らせ」と遺言を残します。主君のこの言葉が、四十七士の仇討ちへとつながっていくことになるよ(四段目)。
顔世御前の美しさに惹かれて執拗に口説き、断られると判官に嫌がらせを始めるんだ。
忠臣蔵における最大の敵役。最後は討ち入りで四十七士に討たれるんだよ。
でも松の間の刃傷の時、判官が師直を討ちもらすきっかけを作った人物でもあるため、客観的に見れば“恨みの筋”が立ってしまう――そこが九段目の怖さなのです。
そして九段目の本蔵はここからが本番。自分の命を差し出す覚悟と引き換えに、娘・小浪を力弥と結婚させたい――本蔵の「親心」と「武士の算段」がぶつかるところが、最大級の熱さです。
まだ年若いこともあって血気盛んな性格で、師直に侮辱されたことから殿中で師直に斬りかかる計画を家老の本蔵に打ち明けたんだ(二段目)。
家老の加古川本蔵が賄賂を贈ったため、師直の態度が一変して若狭之助への当たりは柔らかくなる。本蔵の機転により、若狭之助は刃傷沙汰を起こさずに済んだんだよ(三段目)。
足利直義に命じられ、新田義貞の兜を鑑定する役目を無事成し遂げるんだけど、その美しさから師直に口説かれたのが事件のきっかけ。
三段目には登場しないんだけど、師直の執拗な口説きを手紙で毅然として断るんだけど、それが師直の怒りを買い、判官への嫌がらせにつながっていくんだよ。
半道敵とはコミカルな演技で客席を和ませる役柄のこと。
三段目では師直と一緒になって判官をイジメたり、七段目(祇園一力茶屋)では師直の命令で由良之助をスパイしたりするのです。
実はおかるに横恋慕しているんです。
悪いやつなのですが、どこか抜けていてコミカルな動きをするため、観客からは愛される人気キャラクターなのです。